ローンといえども契約内容は無視できない。Convertible Noteの2つの重要条件

4f51ff7edbfadda9ffac401ee3de13f2_mアーリーステージへの投資に便利なConvertible Note。サクっと投資ができるなどメリットがありますが、そうはいっても簡単な契約は締結します。Convertible Promissory Noteという債権そのものと、Note Purchase Agreement(NPA)と呼ばれる購入に関する契約書の2つに分かれている場合もあります。

Convertible Noteは貸付とはいえ、満期で返金してほしいと思っている投資家はいません。満期前に優先株式に転換することを前提としているため、その転換条件を契約に織り込むことになります。

そこで今回は、Convertible Note投資における基本的な転換条件についてご紹介します。

Convertible Note、2つの転換条件

Convertible Noteは近いうち(半年~2年程度)に優先株に転換することを前提としています。そのトリガーとして”Qualified financing”というものが設定されており、それを満たすことで自動的に転換する形です。

ちなみに、Qualified financingとは、次回ラウンドが一定以上の調達額(2Millionとか5Millionとか)だったら株式に転換します、と設定された資金調達を指します。

転換時の条件に以下のようなものが設定されています。

■1: Valuation Cap
転換の際のValuation上限のことです。企業のValuationが上がると、Convertible Note投資家は割安で株式に交換できることになります。(厳密にいうと、割増数の株式が付与されるということですが。)

例えば、Valuation Capが9millionと設定されていると、次回ラウンドのValuationが10millionだったとしても、Convertible Note投資家はValuationが9millionだったとみなして(1割引きで)株式に転換できます。
その瞬間に売却できれば、1割の儲けが出るカタチですね。

■2: 割引率(Discount Rate)
一方、上記Valuation Capに届かなかったときの手当てがこちらの割引率です。

Valuation Capに届かなかった場合、次回ラウンドの投資家と同じ株価で転換されるのでは、早めに投資したうまみがありません。その手当てとして割引率を設定し、Valuation Capに届かない場合でも次回ラウンドの投資家よりはその分割安で転換されるような設計がされています。

割引率は通常20%に設定されることが多いです。

さまざまなバリエーション

上記はConvertible Noteの基本的な転換条件ですが、片方の条件しか設定されていないなどのケースも少なくありません。

また、Qualified financingが発生しないまま満期がくると、借金がそのまま返済されたり、優先株式への転換を選べたり、あるいは普通株式に転換してしまうなど、さまざまなバリエーションが存在します。

おわりに

いかがでしたか。2つの条件は投資家側からすれば必ず獲得しておきたいもの。パワーバランスにもよりますが、有利な条件を獲得したいところですね。

【参考リンク】
創業期のファイナンスにConvertible Notesが使われる理由
シリコンバレーで起業した日本人が語るスタートアップガイド2――シリコンバレー流の資金調達

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