売るべき?保有すべき??VC目線で振り返る、2014年日本のIPO

fruit-428062_19202014年、日本のIPO件数は77件となり、昨年の42%増、2007年以来の上場件数ということで非常に活況を呈した一年でした。

ちなみに米国のIPOも288件で昨年の54%増、2000年以来の上場件数ということで同じく非常に好況でした。

さて、VCから見た場合は最高のイグジットといえるIPOですが、いつ売るのかはなやましいところ。すぐに売ってしまえば利益を確定させることはできますが、IPO後の値上がり益は享受できなくなります。とはいえ、IPO直後は値上がりするもののその後の株価は低迷続き、ということも珍しくありません。ロックアップがかかって、売りたいときに売れない、という問題もありますね。

そこで今回は、2014年のIPO銘柄を売却観点で振り返ってみたいと思います。

いつ売るべきだったか、2014のIPO

VCがIPO時点で売出しに応じない場合、多くの場合は90日や180日の間売れないというロックアップに応じます。ただその間でも、公募価格の1.5倍や2倍を超えた場合は売ってもいい、という付帯条件が付くことが一般的です。

では、2014年のIPOは実際にどの程度の初値がついたのでしょうか。

■1: 初値が公募価格を割ってしまったのは
今年のIPO77社のうち、初値が公募価格を割ってしまった銘柄は15件。全体の20%を占めるというなかなかのボリューム。この場合、売出し時に売っておけばよかったということになりますね。

とはいえもっとも下げがきつかったリボミック<マザーズ4591>でも、公募の2割減ということで、いきなり半額になったりすることはまずないです。

■2: 初値が1.5倍を超えたのは
初値が公募価格の1.5倍~2.0倍の銘柄は11件でした。この場合、ロックアップに応じていても1.5倍の例外条項があれば売却可能です。

■3: 初値が2.0倍を超えたのは
初値の2.0倍を超えた銘柄は29件となり、全体の38%にも上りました。同じく、ロックアップに応じ、かつ2倍の例外条項があっても売却可能だったことになります。

もっとも値上がり幅が高かったのはCRI・ミドルウェア<マザーズ3698>の5.6倍ということですが、ここまでくると会社側も公募価格の設定に疑問を抱かざるを得ないかもしれませんね。

おわりに

いかがでしたか。半分以上の銘柄が公募価格の1.5倍を超える初値をつけています。一方、ロックアップが外れたからといってみんなが売れるわけではありません。比較的保有比率が高いVCの場合、一度に売却をしてしまうのは株価への影響もありますし、ある程度の取引ボリュームがないと難しいものです。次回は、初値がついた後の株価について振り返ってみたいと思います。

【2014年IPO銘柄の公募と初値の倍率】
2014のIPO 公募価格からの初値倍率

【関連リンク】
ロックアップが外れたら。VC目線で振り返る、2014年日本のIPO。その2

【参考リンク】
2014年IPO銘柄の勝敗は?
2014 realizes strongest US IPO numbers in over a decade
リボミック初値1830円、公開価格下回る 2カ月ぶり

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